ある取材の記録📝
データを整理していたら
4年前のある出版社様から取材して頂いた時の
文章でのデータが残っていたのですが、、
なかなかいい事言ってんじゃん、と
我ながら思ったので
おヒマな人は読んでみてください😬
私がアシスタント時代から書いていた、
お客様のカルテについての内容です。
↓ ↓ ↓
[1]
カルテを書き始めたのはスタイリストデビューをする前のアシスタント時代からです。アシスタント時代は師匠の専属アシスタントだったため、師匠のお客様の普段のスタイリング方法などヘアーに関しての情報は勿論、その方のライフスタイルや何をした時に喜んでくれたのか、細かい情報だと、手にヘアゴムを付けていれば"こまめに髪を結ぶのかも?"など、その他多くの細かい要望や情報をメモしていました。そして何気ない会話の中でのお悩みを言われた時に、その方に合ったその方のための解決方法やアドバイスをお伝えする事などに活用していました。
それはスタイリストになってからも勿論、カルテの作成は続けました。今まで書いた内容を更に濃くして。お客様自身から得た情報、言葉でこそ言われていないが自分が感じたこと、全ての情報から"ひとりの人間の人生"が見えてくるくらいのカルテを作成しています。いわゆる美容師の"黒革の手帳"です。
私がこのカルテをつける様になったのは師匠である吉田の言葉でした。たった一言、これはお前の財産になるから、と。師匠を崇拝している私にとってその当時は、師匠に言われたから付ける、理由はそれだけでした。正直、何を書いたらいいのか、どうゆう風に書いたらいいのか、書いて何に活かすのかなど聞きたい事はありましたが、直接聞いたことはありません。その理由を師匠に聞いてもきっと理由は教えてくれないだろうし、理由は自分で見つけろ、と言われると分かっていましたから。笑
[2](カルテに点数が書かれているが、、なぜ?
という質問)
点数をつけ始めたのはスタイリストになって確か一年程経ったくらいでしょうか。それまで売上げが一気に伸びた分、どこかで停滞した時期がありまして、その時に自分の事を俯瞰で見るとどうなのか、自分ではこうやっているつもり、でも実際人から見た時にはどう感じられているのか、という事をとても考えるようになりました。その際に思いついたのがお客様が感じた満足度を予測し、お客様がまた来てくれるか、自分の手応えを点数にしてみようと思いました。
[3]
点数をつけ始めて感じた事は、いくら自分が100%と書いていたとしても、お客様が帰って来るとは限らない。そしてまた10%と書いていたとしても帰って来ないとも限らないということ。要は、自分がやっている事は自分がやったつもりになっているだけで、自分自身のパフォーマンスに対しての自分の満足度を付けていたのではないかと。そしてそこで思ったのは、改めて人の事はその人にしか分からないということ。だからこそ点数を付け、"人を満足させた気になって何も分かっていないただの自己満足、私はなんてダサいのだろう、馬鹿だな"と自分を戒める材料にするためにつけ続けています。
[4]
自分を戒め、更なる努力を重ねる事で停滞していた売上げも動き出し、お客様からの信頼も今までよりも強いものを感じる様になってきました。"お客様と美容師"という関係を超え、"豊田笑子"を必要としてくれていることを感じる事が多くなってきました。
それは、プロとしての責任の重さ、そしてただその人を喜ばせたい、その思いの強さが自分の行動を変えたのだと思います。
今では、練習する際は"自分は世界一ヘタクソ"だと思い、お客様に提供する際には"自分は世界一あなたを綺麗にできる"という思いでお客様に向き合わせてもらっています。私は自分に対して、"出来ない"に言い訳など存在しない、"出来ない"は"出来るようになるまでやらなかった"と考えます。それがお客様の髪を切らせて頂く事への責任だと思っています。そう思えないのならお客様の髪を切る資格がない。そうやって、自信過剰ではなく、努力で培ってきたものを信じ、自信に変え、自分への戒めと自信のバランスを取り、自分自身も停滞せず日々成長できるようにしています。
[5]
今まで事細かい情報を書き留め、カウンセリングや施術に活かす、それを続けてきて私はある事を身につける事ができました。それは瞬時に読み取る力、察する力、理解する力です。"情報を書き留める"という習慣を行なっていた事で、細かい情報も逃さない体質になったのです。
今なら、あの時に言われた師匠の言葉
"これはお前の財産になるから"
その意味を理解する事ができます。いえ、もしかしたら内容ではなく、自分で見つけ出したものこそが"自分らしさ"で、"それ"を見つけろと言いたかったのではないかと。
今"それがお前の財産だ"という師匠の心の声が聞こえる気がします。
ー ー ー ー ー ー ー
、、、、、って
今読み返すと終わり方が
師匠が死んだみたいじゃない?笑
「師匠が残してくれたもの」
みたいな感じになってますね。笑
このカルテの存在を知った方は、皆さん
自分のメモを見たい!!
なんて書いてあるか気になる!!
と言います。笑
でも今ではこのカルテ、
もうほとんど全部頭に入ってて
実は見ることってあまりないんです。
たぶんこれって記憶力の問題じゃなくって
友達の事なら誰でも忘れないですよね、
いつ何があった、とか覚えてるし
今日はいつもと違う、とかも分かるし
元気かな?とか
これ喜ぶかな?とか思いますよね、
それと同じなんです。
失礼な言い方かもしれませんが、
お客様🙇♀️🙇♀️と思っているよりは
友人やご近所さん、みたいな
もっと近い存在という感じ、、ですかね。
だから、
覚えてない方は、ひとりもいません。
なんかすごい長くなりましたね。
ここまでにしますね✋笑
読んでくださりありがとうございました!
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